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1.はじめに
八戸工業大学のご支援、ご協力の下に第14回八戸工業大学講習会を開催した。これまでは、諸技術を対象とする研修テーマが主体でしたが、今回は技術者の素養を高めることを目的としたテーマとした。
2.講習会の内容
日時:平成29年10月28日(土)
場所:産学連携プラザ(チーノ1F)
参加者:19名
講演テーマ:
Ⅰ.日本の古典芸能
(八戸工業大学准教授 川守田礼子先生)
Ⅱ.復興と地域創成
(八戸工業大学准教授 今出敏彦先生)
Ⅰ.日本の古典芸能
古典芸能は雅楽・能・狂言・歌舞伎・文楽・日本舞踊・邦楽・落語・講談などの鑑賞を目的としたものをいい、民族芸能などは含まないとされている。
これらの古典芸能のうち能楽、人形浄瑠璃文楽、歌舞伎及び雅楽がユネスコの無形文化遺産に登録されており、今回、人形浄瑠璃文楽についてご講演をいただいた。
人形浄瑠璃文楽は①大阪で生まれ、江戸時代以来の長い歴史を持つ。②三人遣いの精巧な人形を用いた人形劇である。③浄瑠璃(義太夫)の語りによってドラマが展開することが特徴となっており、大夫の語りに三味線が伴奏として加わる義太夫節(浄瑠璃)が核となって人形との連携によってドラマが展開していく「三業」が合体した芸である点が人形浄瑠璃文楽の最大の特徴となっている。
演目のジャンルは、時代物(時代浄瑠璃)、世話物(世話物浄瑠璃)及び景事があり、時代物は時代設定が江戸時代より過去で、貴族や武士階級の事件を扱った作品、世話物は江戸時代の町人の生活や風俗を背景に、庶民の事件、恋愛、人情の葛藤などを描いた作品、景事は流麗な叙景的、叙情的文章を曲節豊かに演奏する音楽的な作品とのことである。
川守田先生は、八戸市内で文楽勉強会を主宰されていますので、人形浄瑠璃文楽に興味のある方は気軽に参加してみてはいかがでしょうか。
Ⅱ.復興と地域再生
今出先生は、今から22年前の兵庫県南部地震に自ら被災した経験から、街の復興の取組みの中で学んだことは、プラス面では公共空間の形成(経験知の共有、行動実践の連携)、マイナス面では被災地内部での格差について、外部における偏見と風化であるとし、兵庫県南部地震、東北地方太平洋沖地震で決定的に壊れたものこそ、従来あまり注目されてこなかったコミュニティが持つ「公共空間」であったとしている。
学生の主体性を引き出すアクティブラーニングの取組みの中で、個性や独創性の伸長の為には社会性が必要であり、社会性を身に着けるためには「道徳」が必要であるということの発見があり、「復興と地域創成」をテーマとした取り組みが、新しい防災教育のモデル開発の確かな一歩を前進させることを強く願っているとしている。
CPD委員会 嶋本勝 記
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