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青森県支部令和元年度第2回継続研鑚研修会報告
 投稿日時: 2019-07-17 (165 ヒット)
1.はじめに
  令和元年7月に、青森県支部第8回年次大会と併せて継続研鑚研修会を開催したので、研修会の実施結果を報告する。
2.研修会の内容
日時:令和元年7月11日(木)
場所:青森市「ウエディングプラザ・アラスカ」
参加者:44名
講演テーマ:
Ⅰ.「補強土工法を生んだフランスの科学技術・そしてちょっぴりワイン」
講師:(株)興和 坂口 昌彦先生
Ⅱ.「人新世を生きる-人類による新たな地質時代(完新世は終わった?)-」
   講師:(株)ダイワ技術サービス 吉川 謙造先生
3.講演の内容
Ⅰ. 「補強土工法を生んだフランスの科学技術・そしてちょっぴりワイン」
 日本とフランスの交流は、1615年に仙台伊達藩士支倉常長が慶長遣使節団としてフランスに行ったのが始まりであり、1619年にフランソワ・カロンがオランダ東インド会社社員として日本に着任し、1867年に第1回遣日フランス軍使節団として、ジュール・ブリュネが来日したことで、日本の美術、ジャポニズムがフランス近代芸術の印象派などに影響を与えている。
 1970年から第12.14代内閣総理大臣となった西園寺公望や初代土木学会会長となった古市公威がフランスに留学するなど、多くの著名人がフランスの文化、芸術、科学技術を学んでいる。

 フランスの近代科学の先駆者としては、力学的な法則の支配する客観的世界観を示した哲学者・数学者のデカルトをはじめ、「人間は考える葦である」という名言を残した哲学者・自然科学者・物理学者のパスカル、土圧論で有名な土木技術者のクーロン、細菌学の開祖のパスツールなどの多くの科学技者を輩出している。
 フランスで誕生した補強土工法は、土木の工法発明では20世紀最高とも言われおり、その原理は、松葉が混入した砂の盛土は高く盛ることができてしかも、人が乗っても容易に崩れないことから発見された技術である。
 フランスの文化とワインは、日本と日本酒の様に切り離せない文化であり、祝い事などで鏡割りがある様に、フランスではワインセレモニーがある。
 ワインを注いでもらうときには、日本のお酌をしてもらうのとは違うので、絶対にワイングラスを持ち上げないことがマナーである。
Ⅱ. 「人新世を生きる-人類による新たな地質時代(完新世は終わった?)-」
 46億年の地球の歴史は、原生代、古生代、中生代、新生代など、いくつかの地質時代に区分され、現在は新生代・第四紀・完新世とされている。
 「人新世」という言葉は、2000年2月メキシコで開催された地球圏・生物圏国際学会で、オゾン層の研究でノーベル化学賞を受賞した大気学者パウル・クルッツェン(独)による「多くの面で人間活動が地球で支配的となった現在に至る地質時代に『人新世』という用語を与えることが適当である」という発言からきている。
 「人新世」は、人類の危機や成長の限界を叫ぶものではない。しかし、後世になって、現在(人類が異常に増殖した時代)をかえりみた場合、CO2の異常な増加、プラスチックゴミの蓄積、農薬に汚染された土壌、放射能汚染地域の拡散等、自然界にない人間の経済活動の痕跡が、広範囲に地球上で地層中に識別・確認されるであろうことは、疑いがない。
 人新世の歴史とはいかなるものかについて考察すると、CO2の増加(熱新世)、プラスチックゴミ問題(廃プラスチック新世)、20世紀以降戦争は、急速に殺傷力を増した(戦争(死)新世)、人新世の地層には、明らかに他の地層より高い濃度の放射能物質が検出されるだろう(放射能汚染新世)、人新世は資本主義とグローバル化の産物である(資本新世)が代表的な指標である。
 私たちはそろそろ「科学技術の進歩」や「経済成長」が無条件に良いものだという価値観を改めなければならない。便利さと効率と、モノとお金だけを求める暮らしを改め、「大自然の摂理」に立ち戻って、これから進むべき道を見定めなければならない。                                    
                                       CPD
委員会 嶋本 記

 


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